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アーティストスポットライト:菊地伊織
Updated: May 25, 2020
By Angelyn Labadan
翻訳者: 菊地伊織

1. 自己紹介お願いします。
こんにちは、菊地伊織(きくち いおり)と申します。1998年東京生まれました。そして神奈川県茅ヶ崎市の湘南育ちです。日本人ですが、英語とフランス語を話す美大生です。幼少期からクロードモネが大好きで、彼のような画家になりたく、高校時代パリに二度短期間で語学・アート留学をしました。2017年にNY州立大学Purchase校で絵を学び、2018年にテンプル大学ジャパンアート専攻で編入しました。2020年12月に卒業予定です。現在大学四年生です。
2. どのような作品を制作していますか?
学業と並行して、アーティストとしてもフリーで活動しています。アナログな絵具を使ったアートからデジタルアートまで、幅広いジャンルで制作しております。
大学での課題以外にも、お仕事として作品を制作させていただいています。シンガーソングライターの竹内アンナのツアーグッズデザインを担当しています。TUJの教授でもあり、崇拝するデザイナーのイエン・ライナムのアシスタントをさせていただいております。最近は、2019年に「TURNER AWARD 2018」で光栄なる大賞を受賞させていただきました。
3. ものをつくるようになったきっかけは?

子供の頃は大したお金なんて持っていないから、誰かにプレゼントをあげる時(例えば:誕生日)、プレゼントを買う代わりに、絵をプレゼントしていました。絵を描くという動作は、とても時間がかかり、体力もいる。
でも愛がその何十倍も詰まっている。だからとても素晴らしいプレゼントにもなるし、それを作る時間は本当に楽しいと思ってました。そして8歳の頃に、クロード・モネの「印象、日の出」という作品を見て恋に落ちました。幼少期からモネの作品や生き方に魅了され、絵を描くことが好きになりました。
そして10歳の頃ポスターコンテストで入賞しました。そこから絵を描く道に進もうと思いました。
4. あなたのアートのテーマはなんですか?
なぜ絵を描くのかを考えたときに、最初はクロードモネという憧れのようになりたいと言いました。詳しく説明しますと、モネがあの時代をいきたから描けた作品を作った事実に私は惚れ込んでいます。これが私のゴールであり、永遠のテーマです。今この時代を生きた私だからこそつくれるものをつくりたいです。
5. どのように制作していますか?

最近はipad proでprocreateというアプリで毎日イラストを描いてます。たまに透明水彩も描きます。ずっとデジタルだとアナログの感覚忘れてしまうので、スケッチブックも毎日ペンでぐるぐる描いてますし、文字も書きます。大きいサイズの紙を床に置いて、全身を使って描く練習も毎日してます。寝る前とかにするとストレッチ(と思い込んでいる)になりますし!笑 大きい紙に描く感覚と小さい紙に描く感覚は違う神経を使っていると思っているので、毎日感覚を忘れないように腕を中心に体を動かしています。
もちろん、1日中デスクワークでデザインを作成するときもあります。AdobeのPhotoshop Illustrator, InDesign, After Effectsの4つを駆使して基本、作品を制作しています。作ることが大好きなので、制作方法は幅広く、無限大です。毎日新しい方法でつくりたいです。
6. あなたに長年影響を与えているものはありますか?
様々な活躍していて、志が高い同じ年代の友人たちを見ると自分も頑張ろうって本当に思えまし、嫉妬心と向上心を刺激してくれるます。彼らのおかげいつも新しい面白いものを作りたい欲が芽生えます。パリやNYでみた景色、育った地元の空気感、美術館巡りや、日々目にしているもの、いろいろな環境に影響されていると思います。
7. あなたの作品から鑑賞者にどのような影響を与えたいですか?

「どうやって描くんだろう。」
「この人はなんでこういう色でかけるんだろう。」
「インスピレーションはなんなんだろう。」
「何を伝えたいんだろう。」
「私にはかけない。」
など通り下がってみただけでも、様々な疑問や絵を見る時間を他者に与えられる作品を作りたいと思っています。
どんな人も忙しない日々があると思うから、絵を見るっていう単純なゆとりある時間
が生活の中に生まれますようにと思っています。
そういう日常の中に小さく深い影響があればいいなと思います。
8. アーティストにとっての成功とは、何んだと思いますか?
どんな芸術も、まずそこにあるものは自分自身。自分の中に湧き上がってくる思いを表現することで、自分に生きる喜びを与え、自分を豊かにするということが、芸術の基本だと思う。
そして次に周りの愛する人たちを自分の作品や芸術的行為で豊かにすることができて、そして深く広く考え努力し、見知らぬ他人をも自分の芸術性によって豊かにすることができるのがアーティストであり、アーティストとしての成功だと思う。
9. 将来のプランはありますか?
あまり遠い未来のことは考えないようにしています。明日死んでも幸せだったことはたくさんあるので。でも、大学生活で学んできたことを踏まえて、将来どうなりたいかを考え直すと、今は、Q4で答えたことと、Artは言葉を越える力も持つもので文化の違いを超えて、相互理解を促す最良の手段だと思うから、その特性を活かした作品を作り続けて、私の絵の前で、絵を通して、死ぬまでにたくさんの人に会いたいなと思います。
本当は今すぐにでも会いたい人が天国にいるのですけど、幸福なことに今すぐに死ぬことは難しいので、生きれている限りは、環境に感謝して、たくさん思い出を作って、彼に会いたいと思っています。そんなモチベーションで自分が今作れること、作るべきこと、作りたいものに正直にたくさん努力して楽しんで一生絵を描いて生きていきたいです。
2020年12月卒業なので、それまでに卒業課題である個展の開催があるので、その際は是非ともこれを読んでくださっているみなさんと私の絵の前で会えますように!
10. あなたの最近のお気に入りの作品について語り合いましょう!

菊地伊織
アートを愛する全ての人に愛を込めて
2019
ミックスメディア
各: 162 x 130.3 cm (63.77x51.3in)
私がアーティストとして、自分の今生きている世界に対する愛と願いを描きました。ここに描かれている人々は、アーティストとしてこの世界で活躍している親愛なる友達、またアーティストになりたい親愛なる友人たちです。 彼らを描くことは、この世界には、日常をより楽しく、暖かく、カラフルで、人々を楽しませることが好きでそれに対して熱い情熱を持っている若者がたくさんいることを示しています。
ですが、アーティストととして生きていくのはとても難しいと思われることが多いです。それは事実です。限られた人しか輝けないかもしれません。また、ある人は生き残るために芸術は必要ないと考えることもできます。もちろん、生存の最も基本的な意味では、芸術がなくても、生きることができるということは真実かもしれません。こういった暗い未来に対するイメージを、私は変えたいと思います。
芸術には、エンターテインメントには、心を癒し、人々を変え、希望を示し、世界を明るくし、既存の生活をより良くするための、非常に強力な能力があります。 これらは、いくら将来技術が発達しても、人間だけができる温かい行動だと思っています。人工知能の進歩は、私たちが今日使用している古いものを常に置き換えると信じています。

アートは、AIに取って代わるものではないと言われています。そこで、この未来にリンクして適応するために、まずアクリルを使用してこの絵画を作成し、その後インクマーカーを使用してこれら2つの大きな絵画に線を入れることで多数のレイヤーを作成しました。
また、芸術をあまり好きではない人でさえも、一度私の絵を遠くからみたり、通りすがる瞬間に一度でも視界にはいってもらい、それが何を意味し、何を表しているかについて深く考えたり分析したりせずに私の作品を見てほしいと思います。なぜなら現代の人々は、このようなアートに興味がないもしくはわからないで終わらせてしまっている人が多くいるからです。この絵を展示して、カラフルな作品だな、絵っていいな、という初歩的感情をもてる環境を無くしてはならないと思います。 このような通常アートに興味のないタイプの観客を圧倒したり、想像の衝動を感じたりするために、私は大きくカラフルに大胆に描きました。
菊地伊織さんの作品がみれるURLはこちら: インスタグラム | ウェブサイト
菊地伊織さん、インタビューさせていただきありがとうございます!
アーティストスポットライトは、TUJの学生またはローカルクリエイティブを宣伝することを期待するシリーズです。 色々なアーティストについての記事を書いていますので、ぜひフォローしてください。 私たちはアーティスト、作品、詩や散文などの独創的な文章も特集していますので、あなたの作品、アーティストの友達の作品をぜひ見せて下さい。もしかすると、私たちはあなたを取り上げるかもしれません!